強い。
日経平均株価が今日10月16日、年初来高値を更新した。
場が始まってすぐ年初来高値となり、これまでの高値だった4月24日の22,362.92円をあっさりクリアすると、一時、22,615.47円(9時6分)まで上がった。最終的には前日比265.71円高い22,472.92円で終了した。
上がれば上がったなりの理由がつけられ、下がれば下がったでそれなりの理由が論じられる。消費増税や様々な経済指標が良くない中では、アメリカのダウ平均が上がっているからという理由が最も理解しやすいが、信用売残の上昇も大きい。個人投資家が大きな流れとしては下がると考えて売りに走ったのだろうが、それが踏み潰されつつあるのだ。JASDAQやマザーズが今日も1%前後下がっているのはその証左だろう。
とはいえ、株価は数多くの要因によって上下動を繰り返すわけだから、あまり理由付けをしても意味がないかもしれない。個人的にはこんな日にもしっかり下がる銘柄を持っていて、前日比のポートフォリオはマイナス。楽しくない。
ずいぶん前に、売りでも利益が取れるようにと、証券会社に信用売りの手続きをした(初心者などは信用売りを認められないことがある)。それまでは現物の買いのみだった。「買いは家まで、売りは命まで」という格言があるらしい。買いで負ける分には家を取られる程度までで済むが、売りでは命まで取られる(ことがある)」ということらしい。
確かに(?)、一度だけ信用買いで思わぬ暴落に遭い、追証を経験したことがある。辛かった。その後、ギリギリまで追い込まれて追証寸前になったことも1回ある。買いでもこの始末である。
とはいえ、資金力に劣る自分にとって信用買いは大きな武器であり、これまで多くの手数料と金利を払いつつもプラス収支となっている。結果論だが、信用買いができない立場だったら今の状況にはなっていなかったことだろう。
素晴らしい格言の存在や、信用買いでの失敗例もあって、売りには慎重にならざるを得ない。購入した銘柄が綺麗に右下がりで株価が下がっていくと「買いではなく売っていれば良かった」などとワケのわからないことを考えるが、単に買いと売りの順番が逆になるだけとはいえ、損失時の金額が買いのときより大きくなるので、本当に破産しかけない。それでも一度くらいは売りも経験しておこうと、数年前に売りから入ったことがある。なんかむずがゆかった。下がることを願うのは何か違う気がした。普段以上に株価が気になったし、より短期での投資(というか投機だな)になる。
年末に向けてさらに株価が上昇するという意見がある。各企業の中間決算などが出揃う頃には下降し始めると考える人もいる。しかし、誰が何と言おうとも、自分の財産を守れるのは自分だけである。専門家や素人が深く考察したことを言おうが、思いつきを話そうが、関係ない。そんな簡単じゃない。すでに出回っている手垢のついた情報に振り回されてはいけない。
さて、どうするか。買いなら流れに乗り、売りならやっぱり業績か。秋らしくなった夜道を散歩し、頭をちょっと冷やしてから熟考してみよう。(令和元年10月16日)