令和2年3月14日。JRダイヤ改正日である。
それとともに、昨年の台風19号で大きな被害を受けた北陸新幹線が、ついに被災前と同じ通常運行に戻る日でもある。
台風19号の北陸新幹線の被害は、長野新幹線車両センターの留置線に停められていた7編成の車内浸水や脱線などの映像がクローズアップされたが、仕交検査庫の3編成とともに、結局10編成が廃車となった。そのため、北陸新幹線は昨日3月13日まで暫定ダイヤで運行されていた。もっとも、暫定ダイヤといっても東京駅21時28分発のあさま631号が運休しているだけであり、早いうちからほぼ復旧していたともいえる。10編成も使用不能になりながら、1日1本程度にしか悪影響が出なかったのだから、頭が下がる思いである。とはいえ、安中榛名駅から長野駅までの各駅を使う人にとっては最終列車の1本前であり、東京方面や高崎駅からの帰宅者にとってあさま631号は意外と重要な列車だった。
そのあさま631号が3月14日から再び走り始める。
安中榛名駅は少ないながらも利用者はおり、年々増加もしている。JR東日本が公表している「新幹線駅別乗車人員」によると、2015年度は277人、2016年度は280人、2017年度は292人、2018年度は300人となっている。秘境駅だ政治駅だなどと喧しいが、周囲に少しずつ人家が集まるようになり、駅の利用者も増え、それなりの人々が普段使いしているのである。
今日のダイヤ改正=北陸新幹線が通常運転に戻る日は、安中榛名駅とそこを利用する人々にとって、日常に戻ることができる日となるはずだ。(令和2年3月14日)