令和3年3月25日15時、西毛広域幹線道路を形成する県道下里見安中線(安中市下秋間)~国道18号線安中市役所入口交差点(安中市安中)までの安中工区約1.9キロが開通した。
西毛広域幹線道路は群馬県の前橋市、高崎市、安中市及び富岡市を結ぶ延長27.8キロの主要幹線道路で、一部はすでに開通しているが、全線開通は令和9年頃を予定している。まだ用地買収が終わっていない地域もある。
今回は安中工区1.9キロのみの完成ではあるが、その恩恵は確実にある。まずは安中市役所へのアプローチがしやすくなったことが挙げられる。広域幹線道路といいつつも今回は1.9キロのみの開通だから、前橋市や富岡市に行きやすくなったということはほとんどない。しかし、安中市内に住む人はこの新しい道路を利用することで距離や移動時間が短くなった。
建て替えが検討されているボロい安中市役所は、安中市の交通の要所である。新型コロナウイルスの影響で今は(令和2年9月6日から)運休しているが、安中市役所(始発は前橋)からは名古屋駅、京都駅を通って大阪に至る高速バスが運行されている(大阪行き23:45発、前橋行き4:35着)。
また、路線バス、乗合バス、乗合タクシーが安中市役所から各方面に出ており、安中榛名駅、安中駅、磯部駅、西松井田駅、高崎駅などにも1本で行くことができる。そんな安中市役所に行きやすくなったのだから、西毛広域幹線道路によって利便性がアップしたといっていいだろう。
次に、走りやすい高規格の道路が完成したことにより、その一部を使って目的地への距離や移動時間を短くすることが可能になった。安中市スポーツセンターに行きやすくなった人は増えただろうし、安中市役所〜安中榛名駅も下後閑経由よりも今回開通した西毛広域幹線道路を通ることで、特に夜に群馬県道48号線の梅ノ郷あたりの真っ暗な道を避けていた人には選択肢が増えたはずだ。
今後も、今回の開通区間へのアプローチ道路がいくつか完成する。周囲ではまだ工事が続けられている。安中市の道路事情は今後も良くなっていくことだろう。(令和3年4月11日)