今、この原稿を書いている部屋は築25年超の家にある。
さすがに経年劣化が生じており、天井や側面の壁紙が少しずつ剥がれてきている。
これまでに、2台のエアコンが壊れた。数年前までたまに顔を出していた某社では30年以上前のエアコンが現役で働いていて、小さな音をとどろかせながら夏は生ぬるい風を、冬には少し暖かい風を送り出していた。
それに比べれば見た目も新しいエアコンだったが、一つは15年で、もう一つは18年で壊れた。異音がしたり、リモコンを使おうがコンセントを変えようが全く電源が入らなくなってしまったりで、一つは故障のまま放置し、もう一つは安いエアコンに替えた。
ガスコンロは20年ちょっとで粗大ごみになった。正確にはその1歩手前だった(と言われた)が、風呂に入れなくなるのは困るし、温水で食器を洗えないのは拷問だから、新品に替えた。ビックリするくらい高かったのはまだいいのだが、1週間後くらいにキャンペーン特価のチラシが配布され、同じものがこれ見よがしに安く印刷されていたことがショックだった。
窓ガラスは結露とそれを防御したり掃除したりすることを放棄したことにより、カビが発生している。その前には動かすのが大変な机があるので、見て見ぬふりをしている。最近はカーテンにまで悪影響が出ているようで、少しだけ心が痛い。
さて、壁紙であるが、数年くらい前から剥がれ具合が大きくなってきたように思う。
今では量販店などで気軽に壁紙や補修道具を買うことができる。以前は、そんな補修が楽しかった。できもしないのにやりたがったものだ。そのせいで、腕時計と目覚まし時計を一つずつ、分解はしたものの元に戻せないまま捨てたことがある。
壁紙の補修方法については、今ではYouTubeをちょっと見ればすぐに理解することができる。上手くできるかどうかはセンスや情熱によるだろう。自信はない。
リビングなどでふと天井を見上げると、剥がれた壁紙が目に入る。いつか直さなければとは思う。
予言者ではないけれど、恐らくこの程度の剥がれ具合なら修復することはないだろう。
やるならとっくにやっている。
だからこそ、こうやって書いてやり出そうという気持ちを高めようとしている。
ベローンと剥がれきったら直すことにしよう。そうだ、そうしよう。(令和4年1月23日)