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令和時代のブログ(Railway:鉄道、Entertainment:娯楽、Investment:株式投資、Word:一言、 Automobile:自動車)

東武東上線の人身事故

東上線ときわ台駅で途方に暮れる人々(令和5年1月24日午前9時31分撮影)

1/24火曜日、東武東上線を使って病院に行く野暮用があった。

 

ところが、駅に着くと改札口の前に多くの人が滞留している。駅係員が対応していて、人身事故の発生により列車は動いていないという。Twitterを見ると、鶴瀬駅で8:59に事故があったようだ。

 

東上線の特に人身事故による運転休止は他の路線と比較すると多い。それ故に、これまでも何度か事故の直撃を受けて迂回を余儀なくされたことがある。経験上、事故発生後、1時間ほどで運転再開となることが多いので、駅で待つべきか、他の交通機関を利用するか徒歩で動くかを判断するようにしている。

 

小雨が降りだしてしまうという悪条件の中、バスや徒歩を使って予約時刻にあまり遅れることなく病院に辿り着けたのは不幸中の幸いだった。

 

運動不足の生活をしているから、帰宅するまでに8,000歩近く歩けたのは良かったとポジティブに考えればいい。運転再開は10:40だったとか。様々な処理に時間がかかってしまったのだろう。

東上線中板橋駅の上下線全てに停車中の4編成(令和5年1月24日9時35分撮影)

さて、東上線では人身事故が発生する度に、東上線に対する罵詈雑言や意味不明な発言、見当外れな意見が様々なSNSに拡散される。

 

一つの事実として、各路線別の人身事故発生件数が平成24年~27年、平成30年~令和2年と、平成22年からの13年間で東上線が7回も1位になっている事実はある(Twitterの情報より)。

また、池袋駅川越市駅間でホーム柵(可動式・固定式)が整備済みの駅は池袋、和光市、朝霞、志木、川越の5駅のみ(東武鉄道株式会社の昨年10/19発表データより)であり、同資料によると令和7年までに整備予定の駅は東武練馬、下赤塚、成増の3駅のみ。残りの14駅は令和17年までに整備されるという。霞ヶ関駅森林公園駅間にいたっては令和18年以降の予定となっている。板橋区のHP(令和4年11月10日更新)によると、東上線に対してホームドアの早期整備を要望していて、令和3年6月には要望書も提出しているという。現状では東上線の各駅にはホーム柵(可動式・固定式)がほとんど整備されておらず、これから10年以上かけて整備していくことになる。

東上線の人身事故をまとめたHPのデータを見ると、直近50件の人身事故のうち、その72%は駅からの飛び込みであり、やはりホーム柵(可動式・固定式)が有効であろうことは想像できる。

 

これらの事実があるとしても、人身事故が起きてしまった際に東上線を叩いて留飲を下げるのは間違っている。怒りを発散させたいという幼稚な発想があるのだろうが、東上線が動かずに迷惑を被っているのは確かに多くの乗客とはいえ、事故処理をしなければならない鉄道関係者や警察関係者はより大変である。

個人的には、運転席の真後ろから飛び込み自殺の現場を目の当たりにしたことがあり、未だにトラウマになっている。肉片を拾い上げ、車両に挟まってしまった肉片を取り去り…。仕事とはいえ、あれは相当辛いと思う。ある葬儀屋にも、飛び込み自殺の際に呼ばれて肉片を集める仕事がかなりしんどかったという話を聞いたことがある。

 

駅で係員に食ってかかっている奴がいる。バカなんだろう。

Twitterで鉄道会社に好き放題、言っている奴がいる。キチガイかもしれない。

少なくとも、どちらも相手の立場に立ってモノを考えることができていない。

 

個人的には、東上線の走行音が他の鉄道会社よりも大きく、癇に障る部分がある。列車の通過音などを聞いていると死ねそうな気になる。路盤改良やロングレール化などを考えてもいいかもしれない。駅だけではなく、踏切での事故抑止にも繋がるかも。

また、青色灯の設置後に自殺率が約84%低下したとする研究結果が平成24年10月9日に発表されているが、それが確かなら試してみる価値はあるだろう。すぐにホーム柵(可動式・固定式)を整備できない駅における飛び込みに効果があればいい。

 

残念なことだが、東上線の人身事故は令和5年になってすでに日本の全鉄道路線の中で1位になってしまっている(この原稿を書いている最中、14:16頃に上板橋駅で再び人身事故が発生した。本日2回目だ。16:05運転再開)。今後もこの沿線に住んでいたり働いていたりしたら、その被害を受けてしまうことはあるだろう。

そんな時は確かに大きな迷惑を受ける。しかし、それは鉄道会社も処理する人間も同じである。月に1回以上発生してしまっている現状があるのだから、鉄道利用者としては事故発生時にどう対処するかを少しでも考えておこう。もちろん、自殺のない理想社会が実現すれが一番いいのだが。(令和5年1月29日)